夏の風物詩的な遊び
夏によく食べられる定番の果物といえばスイカですが、海水浴や夏のイベントではスイカ割りを楽しんでいる光景をよく見かけます。
スイカ割りをした後にはみんなで美味しくいただくことができる一石二鳥の遊びとして親しまれていますが、実はスイカ割りには公式ルールが存在しているのです。
スイカ割りをして楽しむ場合には、ぜひ公式ルールに則って遊んでみてはいかがでしょうか。
スイカ割りのルーツ
正しい公式ルールをご紹介する前に、スイカ割りの起源にまつわる話をご紹介します。
スイカ割りの起源については諸説あり、豊富秀吉が安土城を築城する際に周りを盛り上げるために行ったのが始まりという説や、剣豪として有名な佐々木小次郎の頭をスイカに見立てることで怨霊を鎮めるために行われたのが始まりという説もあります。
京都にある地主神社の恋占いの石は、目隠しをして10メートルほど離れた所にある石の場所まで無事にたどり着けば恋がうまくいくとされていますが、この行動がスイカ割りになったとも言われています。
他にアフリカでスイカの豊作を占う風習が、日本ではスイカ割りとして浸透したという説もあり、はっきりしたルーツはわかっていないようです。
スイカが全国的に広まるようになったのは江戸時代後期からと言われているため、当時の侍が居合い抜きの修行をするためにスイカを割っていたのがルーツだったという説も有力視されています。
様々な説はありますが、現在はスイカ割りを夏のお楽しみにしている人も多いので、思い切り楽しんで最後は美味しくいただきましょう。
スイカ割りの公式ルール
スイカ割りの公式ルールは山形県にあるJAみちのく村山の団体が定めているものです。
正しいルールを決めることで立派なスポーツとして多くの人に楽しんでもらおうという目的があります。
まず競技場所についてはできれば砂浜か芝生の広場が最適としています。
スイカと割る人の距離は5~7メートルと定めており、割る棒は直径5センチ、長さ1.2メートル以内としています。
目隠し用にタオルを用意し、スイカは国産を使用することにしています。
なお、スイカ割りの審判員はスイカが大好きであることが条件になりますが、スイカの最も甘い部分や水分の量、美味しいスイカの見分け方などスイカに関するウンチクを知っていることも必要です。
ちなみにスイカの一番甘い部分は真ん中の部分で、水分量は全体の約9割、美味しいものは縞々模様がはっきりしているものや、手の平で叩くと少し濁った音がするものという回答になります。
スイカを割る前にはわざと回転させて平衡感覚を失わせますが、回転時は右回りで5回と3分の2回します。
審判員はスイカの当たり具合を確認して点数を付け、一番点数が高かった人が勝ちになります。